『サキュバスの卵』

作:月華

夕方の校舎裏、住田悠司は、いつもいじめられている相手の男、国井克彦と向かい合っていた。
「話って何だよ?」
「それはね」
悠司は、ポケットの中から小箱を取りだし、見せつけるようにして蓋を開けた。
「何だって言うんだ」
中を覗き込もうと、克彦が顔を近づける。
手が届く距離まで来た時に、悠司は中に入っていた、うずらの卵を剥いたようなものを取り出し、克彦の額へと押し当てた。
「な、何をするんだ!」
慌てて克彦は額に手をやるものの、ぶつかって張り付いたのか、小さな卵のようなものは、取れる様子が無い。
それでもなおも外そうとしているうちに、克彦は気が付いた。
卵のようなものが、徐々に額の中へと埋め込まれていくことに。
「何なんだよっ、おいっ!」
両手で払いのけようとする克彦の様子を、悠司は、うっすらと笑みを浮かべて見つめ続けている。
ついには、卵は完全に額の中に入り込んでしまった。
悠司に詰め寄ろうとした所で、克彦は、全身が縛り付けられるような感じになり、動けなくなってしまったのを感じた
「な、何だ?」
足の一歩、指の一本すら、動かせない。
声を上げることもままならない。
何をすることも出来ない。
そんな中で、変化は体の内側から起こった。
(な、なんだ?)
ぎしぎし、という、固いものがきしむ音が、体の内側から、聞こえてくる。
それが、骨が形を変えているのだ、と気が付いたのは、自分の身長が縮み始めているのに気付いた時だった。
見下ろしていたはずの悠司と同じ目線となり、さらには見上げるようになっていく。
変わっていくのは身長だけではない。
ごつい頬骨がへこむようになってきて、顔つき全体も丸くなっているようだった。
体つきも、一回り縮むようになっていく。
続く変化は、体の表面で起こった。
胸の辺りが、柔らかくなってきたのだった。
(なっ!?)
こね回されるような胸の感触に驚くものの、体を動かすことの出来ない克彦は、自らの体が変化していく様を、暗闇で背後から誰かが近づいてくる時のように、恐怖としてしか感じることは出来なかった。
腰の周りが、きゅっと締め付けられ、ヒップの部分が後ろへとせり出していく。
一番の変化は、股間で起こった。
トランクスの布地を通して感じられるものが、縮んできているのだった!
(う、嘘だろ……)
驚愕する克彦をよそに、股間のものは、だんだんと小さくなっていく。寒い時に縮み混むようなものではない。それが、だんだんと消滅していく、そんな感じなのだ。
ついには、股間は真っ平らになってしまった。
だが、克彦を襲う変化はそれだけでは終わらない。
(な、中に、入ってくる!?)
股間のものが無くなっていった勢いのままに、股間へと、何かが入り込んでくるのが感じられる。
ぐいっ、ぐいっ、と何かが股間の奥へと入り込んで来る様は、ナイフで切れ目を入れられているかのようだった。
股間の奥へと侵入を続けたものは、やがて、その奥底で停まった。
(ああ、中で、動いている)
入ってきたものは、土から這いだし木へと昇った蝉が脱皮するかのように、何か、まるっきり別のものへと変化していくのが感じられる。
(や、止めてくれ!)
叫ぼうとするのだが、相変わらず声は出ない。
驚きを、表情に出すことすら出来ず、克彦は、己の変化に流されるしか無かった。
やがて、体の変化は止まった。
だが、もはや克彦にとっては、変化を終えた体が、自分のものとは思えなかった。
「どうやら、終わったみたいだね。それじゃあ、服を脱いでごらん」
(ふ、ふざけるな!)
そう叫ぼうとしたものの、体はまったく意志に反した動きをした。
手が勝手に動いて、悠司の言う通りに、服を脱ぎ始めたのだった。
制服のボタンを外すと、胸元がわずかにせり出しているランニングが見える。
ズボンのボタンがやけにすぐに外せたものの、脱ごうとすると、ヒップの部分が引っかかる。
ズボンという支えを失った股間からは、本来ぶら下がっているはずのものが、感じられない。
ランニングを脱ぐ際に見えた胸元では、乳輪が一回りは大きくなっていて、膨らみは無いものの、やや丸みを帯びたものとなっている。
トランクスを脱ぐと、やたらと、すうすうとした感じが、股間に伝わってくる。
「脱ぎ終わったね。鏡でもあれば良いんだけれど今は無いから、手で全身を触ってごらん」
全身を確認したいという気持ちは克彦も同じだったが、その手の動きは緩慢だった。克彦の意志で動くのではなく、悠司に命じられたから動かしている、そんな手つきだった。
まずは、両手が頬へと触れる。
感じられるはずのニキビ面ではなく、ふっくらとして、きめの細かい肌触りだった。
指先が鼻へと移ると、つんと尖った様が伝わってきて、左右へ広がる指先には、涼しげな目元が当たってくる。
(これじゃあまるで、女の子の顔じゃないか!)
顔つきだけでなく、顔へと触れてくる指先も、男の者とは違う、繊細なものになっていた。
克彦の驚きをよそに、両手は、首筋を通って、胸元へと当たる。
そこは、柔らかかった。
膨らみというほどではないが、わずかに盛り上がっており、触れる指先を、やんわりと押し返してくる。
指先が腹へと移動すると、鍛えられた腹筋の盛り上がりはなく、変わって、ほっそりとした曲線が感じられる。
指先はさらに動き、股間へと移った。
(な、無い!)
声が出せたなら、克彦は、そう叫んでいたことだろう。
だが彼は、勝手に動く手先が伝えてくる指触りを感じることしか出来なかった。
股間には、あるはずの陰毛は生えている様子は無い。
人差し指が動き、そこにある割れ目を、ゆっくりとなぞり下ろした。
(んっ!)
びくりっ、と克彦の全身が震える気がした。
見下ろした先にある股間には、柔々とした幼い肉を、左右から合わせて出来ただけの、一本の筋が見える。
幼女、という言葉が、克彦の脳裏に浮かぶ。
まだ膨らんでいない胸。
毛が生えていない股間。
筋だけで出来た割れ目。
指先から伝わって来る感触を、克彦は思い浮かべた。
目の前にいる悠司の目線からすると、身長は平均的な女子校生徒と同じぐらいのようだ。
ハイティーンの身長でありながら、それぞれのパーツは、まだ幼いまま。
克彦の頭には、幼児の着ぐるみを着た己の姿がわき上がる。
(これが……俺?)
不信がる克彦をよそに、指先は、ヒップへと移っていた。丸みを帯びた、綺麗な曲線が感じられる。
手のひらは足を伝って、足下へと向かった。
かがみ込むようにして下ろした全身の重心は、これまでとはまったく違っていて、お尻の部分が後ろへ引っ張られるようだった。
かがみ込んだまま、克彦の体は動かなくなった。
それは、悠司からの、次の言葉を待っているようだった。
「体の確認も終わったようだね。大丈夫。ちゃんと、女の子の体になっているよ」
女の子、という悠司の言葉に、克彦は衝撃を受ける。
「でも、元の体が男のものだから、まだ女性らしさは無いね。それじゃあ、もっと成長させてあげるよ」
言ったかと思うと、悠司はベルトを外して、ズボンを下ろした。
克彦からすれば見たくもない、勃起した悠司のものが、腰を下ろしたままの彼の正面へとさらけ出される。
(変なものを見せるなよっ!)
叫びたいものの、相変わらず声は出ない。
「それじゃあ、膝立ちになって、僕のものに、フェラチオをしてごらん」
克彦は、悠司の言葉に驚きを感じた。
ふざけるな、と思うものの、言葉で反駁することすら出来ない。
克彦がさらに驚いたのは、彼の体がその通りに動き、勃起したペニスをさらけ出す悠司の前に跪いたことだった。
しなやかな指先が、上を向いた悠司のものへと伸びる。
同時に、気持ち悪い固さが、克彦の指先へと伝わってくる。
(そ、そんな……男のもの、それも、勃起したものを触るなんて)
克彦の嫌悪感をよそに、指先は、先端の膨らみを何度かなぞってから、ゆっくりと棹の部分を降りていく。
それが2、3度繰り返されると、びくん、びくん、と脈動していた悠司の先端からは、白い先走りの液が漏れてきた。
頬が、わずかにゆがむのが感じられた。
(笑って……いるのか)
自分の顔が、勝手に表情を作ることに驚いている所をさらに輪を掛けるようにして、その顔が、悠司のものへと近づいていくのだった。
だんだんと、悠司のものが顔の前へと向かってくる。
こんなに間近に男のものを見るなんて、克彦には初めてのことだった。
迫ってくるのは、視界だけではない。
克彦の鼻先には、オナニーの時にかぎ慣れた、男の匂いが伝わってくる。
唇が勝手に開く。
開けられた口の中へと、怒張したものが入り込んでくる。
そして舌先に、しょっぱいものが感じられた。
(俺が、男のものをしゃぶっている……)
嫌がる克彦の意志をよそに、口元からは、ちゅぱっ、ちゅぱっ、という音と共に、喉の奥へは柔らかく膨らんだものが、唇には、固く満ちたものが当たってくる。
亀頭と、陰茎の感触だった。
手では己のものを掴んだことは何度もあるが、口で他の男のものを感じるなんてことがあるとは思わなかった。
口と顔、腕と体は、勝手に動き続けていた。
唇はすぼまって根本までくわえ込み、舌先では、膨らみからくびれの部分を丹念に舐め回す。
右手ではぶら下がる陰嚢を転がしつつ、左手は、男のものをなおも己へ密着させようと、腰を引きつける。
時折、上目遣いになる視線が、見下ろしてくる悠司と向かい合う。
体の動きは、触感を伴って伝わってくる。
それは、手慣れたAV女優を思わせるものだった。
見上げるような上目遣いの視線。
根本までくわえ込んだ口元。
先端の切れ目から雁首までを丹念に舐め回す舌。
精液を作り出すのを助けるような、陰嚢への刺激。
誘うようにして左右に揺れるヒップ。
そんな、AVだったら、それを見ているだけで射精まで達してしまうような動きをしているのが、今の克彦自身の体なのだった。
のど元へと、膨らんだものが当たってくる。
ちろり、ちろり、と、その先端から溢れてくるものが、流れこんでくる。
そうしているうちに克彦は、これまでに感じたことのない、焦燥感に捕らわれた。
(な、なんだ?)
最初に感じたのは、喉の渇きだった。
器用に動く体が、水分を欲していた。
(喉が、渇いたのか? いや、違う……もっと、ねっとりとしていて、白くって、臭くって……)
本能が求めているものの正体に気付いて、克彦は恐れおののいた。
(それって、精液じゃないか!)
克彦の体が求めているものは、目の前にある突起から、いつでも出てくるのだ。
慌てて体の動きを止めようとするものの、むしろ嬉々として、体は動き、悠司に奉仕を続けるのだった。
(いやだ、止めてくれ! ああ、でも……体が勝手に……)
求めるものを見い出しかのように、口と舌の動きは、ますます激しくなっていった。
それに合わせて、克彦の中でも、精液へと意識が向かう。
(男の精液なんて、飲みたくない……でも、欲しい。精液が、欲しい。臭くって、どろどろしたもの、欲しい……)
今の克彦は、砂漠の中をさまよい続け、すっかり喉が乾いている、旅人のようだった。
手元には、毒の入った水がある。
これを飲めば、喉が癒されるが、同時に、自分自身が滅んでしまう。自分自身で、居られなくなる。
意識は、かろうじて耐えていた。
だが、体はなおも動き続け、悠司のものを、射精へと導いていくのだった。
「あぁ……出るよ。精液、出るよ」
嫌だ。欲しい。駄目だ。下さい。止めてくれ。早く欲しい。気色が悪い。気持ち良くなりたい……
欲望と嫌悪感、本能と意志、正反対の思考が克彦の中で渦を巻く。
「出すよ、出すよっ!」
髪の毛が掴まれ、顔を股間へと押しつけられた。
口の中で、びくんっ、と竿が跳ねたかと思うと、どくりっ、と熱い粘り気が、克彦の中へと入ってくる。
伝わってくるのは、粘着感、臭み、そして……美味だった。
(そんなっ! 精液が美味いだなんて!)
克彦は、自分の舌と脳が壊れてしまったかのように思えた。
だが、舌先は味覚に忠実だった。
ぴちゃり、ぴちゃり、と音を立てて、精液を舐め取りつつ、竿に残ったものと、その根本にある陰嚢にある分を吸い出そうと、頬を細めて、ストローを吸うようにして、悠司のものを飲み込んでいく。
だらり、だらり、と精液が入り込んできて、舌に絡みつき、喉を通っていく度に、克彦は、渇きが癒され、欲望が満たされていくのを感じるのだった。
食道を通って胃へと落ちてきた精液は、それだけに止まらなかった。
(な、なんだ?)
精液を蓄えこんだ胃が、熱を帯びて膨れたようになり、その熱が全身へと伝わっていくのだ。
最初に変化が起こったのは、胸元だった。
それまでは、平らな中に乳首だけが尖っていたのが、だんだんと膨らみ始めてきたのだった。
視線は上を向いたままで動かすことが出来ないので、確認をすることができないのだが、乳房全体が腫れたように大きくなっていき、やがては肩へと、その重みが伝わるようになってくる。
続く変化は、股間で起こった。
体の中心が掻き回されるようになり、同時に股間からは陰毛が生えていくのが感じられ、中心にある割れ目も、複雑なものへと変わっていく。
膝立ちになった重心を下へと引っ張っていたヒップの部分も、一層ふっくらと、重みの感じられるものとなってきた。
顔つきも変わってきたようで、肌が引き締まるような感じがする。
体中にも、全体的に脂肪が付いてきて、丸みを帯びてきた。
身長こそ変わらないものの、女の体として、一段階成長したような感じだった。
「精液を飲んで、体が成長したみたいだね。どうだった、僕の精液は、美味しかったかい?」
「はい、とっても美味しかったです」
口が勝手に動き、言葉を発するのを、克彦は感じた。
さっきまでは、体が意志に反して動いていたのに加えて、今度は言葉もだった。
「体の方も、すっかり女の子らしくなったね。クラスのどんな女の子よりも、綺麗だよ」
「ありがとうございます」
言葉が勝手に口をついて出てくる。
それは、克彦の意識とはまるっきり別のものだった。
体の中にもう一つの人格があり、それが勝手にしゃべっているかのようだった。
(ど、どういうことなんだ?)
しゃべろうとしても、言葉が出ない。
口はおろか、指先も、眉根すら動こうとしない。
そうやって、女の子になった体の中で克彦がもがいているのを予想してか、悠司は口を開いた。
「克彦君。まだ君の意識が残っているうちに、教えてあげるよ。
さっき君の額に押しつけたのは、サキュバスの卵なんだ」
(サキュバスって、あの妖怪のことか?)
今の自分のことを知りたがる克彦に向かって、悠司は言葉を続ける。
「あの卵を埋め込まれた人間は、サキュバスになるんだ。最初は、体のパーツだけ女の子の幼女みたいなものなんだけれど、栄養を取っていくと、だんだんとサキュバスの体に近づいていくんだ。
もちろん、栄養ってのは、精液のことなんだけれどね」
悠司は、にやっ、と笑う。
「さ、説明はこれまでだ。君の体は、ようやく女の子のものになったんだから、まだまだサキュバスには遠いね。
もっともっと、栄養を与えないと」
「はい、もっと、下さいませ。悠司様の、精液を」
言って克彦だった女の子は、悠司へとしなだれた。
「それじゃあ、今度は直接中に出してあげるから、横になってごらん」
(直接って、まさか、俺の中に射精するってことか?)
驚く克彦をよそに、口からは、はい、という声が漏れて、芝生の上へと横になった。
仰向けになると、胸元にある乳房が、胸元へ広がりつつも、盛り上がりを作り、ヒップへはやけに柔らかい尻肉が芝に当たるのが感じられる。
「悠司様、お願いします」
克彦の意に反して、体は勝手に両足を開き、悠司の体をその中へと受け入れた。
さっき射精したばかりなのに、目の前にいる女性に興奮してか、収まりのつかないままでいるペニスが、ほころび始めた割れ目へと当たってくる。
「処女喪失だから、痛いかも知れないけれど、我慢してね」
(俺が、処女を失うって言うのか?)
「平気です。悠司様が、初めてのお相手であれば……」
股間へと、熱くて固いものが当たってくる。
ふとももが悠司の腰で左右に割られ、釣られて股間がわずかに広がる。
開いたそこをめがけて、悠司のものは、一気に入ってきた!
(うぎゃぁっ、痛いっ、痛いっ! 体が、引き裂かれるぅっ!)
股間を中心にして、全身へと鋭い痛みが走る。
だが、口からは、
「ああ、悠司様のものが、わたくしの中へ入ってきます。気持ち良いですわぁ」
うっとりとした声音で、そう呟くのだった。
悠司のものはなおも侵入を続け、すっぽりと中へと収まった。
(い、痛いっ、傷口が広がる……)
「悠司様のもの、中まで深々と入っていますわ」
「ああ、君の中も、ぬめぬめしていて、ひくひくしていて、気持ち良いよ。
それじゃあ、腰を動かすよ」
(や、や、止めてくれっ!)
「はい、お願いします」
悠司の腰が引かれた。
それと同時に股間からは、どろりとした粘液と合わせて、血が流れ落ちるのが感じられた。
混じり合う、いやらしい蜜の香りと、処女が散らした血の臭い。
そして体を掻き回されるような痛み。
(や、止めてくれ。体が変になる!)
「ああ、良いですわ。悠司様のが、わたくしの中を、出たり入ったりしているのが、見えますわ」
口から漏れる言葉の通り、克彦の股間では、悠司のものが出入りをしていた。
それに合わせて、体中がこねくり返されるような感じが湧き起こる。
(な、なんなんだよ。この感覚は?)
「ああ、良いですわ。悠司様のおちん○んが、わたしのおま○こを掻き回して、気持ち良いですわ」
克彦の気持ちを言葉に表すようにして、口からは淫らな声が溢れ出る。
(これが、気持ち良いってやつなのか? 女の体の、気持ち良さなのか?)
痛みと同時に感じられる、これまでに感じたことのない感覚に、克彦は戸惑いを覚えていた。
気持ち良い。
そう表すしか無いのかもしれないが、それは、男のそれとはまるっきり違っていた。
男の場合は、ペニスを擦る度に、射精したいという気持ちが膨らみ、それを放出した瞬間に、びくりとした快感が湧き起こるのだが、今のそれは、別物だった。
ペニスを突き入れられる度に、びくびくと全身が震え、引き抜かれる度に、体中がひっくり返るようになる。
まるで、ペニスに弄ばれているかのようだった。
(あは……ああ、なんで? なんで、男にちん○んを入れられて、こんな気持ちになるんだ!?)
「君の中、気持ち良いよ。
気持ち良いのは、おま○こだけじゃない。このふとももの感触も……」
言って悠司は、左手で克彦の膝を抱え込み、太ももを腰へと押し当てた。
「ああ、むっちりとしていて、すべすべしていて、吸い付いてくるみたいだ」
空いた悠司の右手が、上を向いても膨らみを保ったままの乳房へと伸びてきた。
「おっぱいも、こんなに大きくなって……ああ、柔らかくて、気持ち良い……」
うっとりとした表情で、悠司は胸元にある乳房を撫で回し、中心にある乳首を摘んでくる。
その度に、男の乳首では味わうことのできない、甘美な痛痒が、乳首を中心にして、乳房全体へと広がり、さらには全身へと散らばっていくのだった。
「ああっ、あはっ、もっと、もっと、いやらしいことをしてくださいませ。悠司様」
口からは、喘ぎ声と服従の声が漏れる。
(嫌だ、そんなの……嫌だ)
「じゃあ、もっともっと、気持ち良くしてあげるよ」
言うなり悠司は、腰のピストン運動を激しくした。
華奢な女の体を突き放すように腰を深々と埋め込み、密着し合った中で、腰をくねらせて、膣の中をこねくり回す。さらに、のの字を描くようにしつつ、ゆっくりと腰を引いていっては、もどかしさの余韻を残していく。
「ああ、良いですわ。悠司様のおちん○ん、わたくしの中で、ぐりぐりして、ひくひく言っていますわ」
体中に広がる快感に耐えるようにして、女は右手の親指の爪を噛みしめた。
それに合わせて、克彦の体に、その女体が作り出す、しなが感じられる。
甘えるようにして、指を口へと含み、誘うようにして腰をくねらす。
そんな、欲望に乱れつつ、さらなる刺激を求める体の様子に、この体と、それを支配する者の貪欲さが感じられる。
「出すぞっ、お前の中に、出すぞっ!」
「ああ、出してくださいませ。悠司様の精液、くださいませ」
中にいる克彦さえ、勃起を催すような、艶やかな声で、女は求めた。
「ああっ、いくっ!」
「ああぁぁぁーーーっ!」
全身が、びくりと震えた。
中へと、どろどろとしたものが、流れ込んでくる。
それを、股間の肉はひくひくと動き、中へ中へと導き入れ、子宮へと飲み込んでいく。
(ああ、なんだ……この感じは?)
体の奥に喉があり、それが水分を与えられて、渇きを潤しているような、そんな充足感なのだった。
股間からわき上がる快感は収まるどころか、男の射精よりも高い感度のままで、くすぶったままだった。
(な、なんでこんなに気持ち良いのが続くんだ?)
自らの体に、克彦は戸惑いを覚えていた。
その快感は、体中へと散らばっていった。
この感じ、さっきも……そう思うと、体がびくりと震えた。
そして湧き起こる、体が作り替えられていく感覚。
胸元の膨らみがますます大きくなり、視界の下の方を塞ぐぐらいになった。学校の誰よりも大きく、巨乳アイドル並、と言っても良いだろう。
腰が、きゅっ、とくびれていくのが感じられる。
その下ではヒップが、一回りは大きくなり、芝生の上で盛り上がり、腰を突き立てるようになる。
顔立ちも、目元が引き締まり、鼻筋が通り、口がすぼんだようになる。
細かった指先はますますしなやかになり、爪が伸びる。
足下も、ふとももがむっちりとしていき、足首のしまりが目立っていく。
そんな体の変化を見てか、射精をしたはずの悠司のものは、またしても、びくん、と膨れあがった。
「綺麗だ。グラビアアイドルなんかよりも、よっぽど綺麗だし、それに……いやらしい体だ」
獲物を前にした肉食動物のように、悠司はごくり、と唾を飲み込む。
呼吸を荒げながら、悠司は女の片足を掴み、上へと持ち上げる。
釣られて、下にある体が捻られ、そして俯せにさせられる。
俯せになっても、大きな胸元が邪魔をして、あごは地面へと付かないでいる。
繋がったままの悠司の体が動く度に、丸い乳房と、その中心にある乳首を中心にして、華奢な体が前後へと揺さぶられる。
下半身が捻られて、四つんばいの格好にさせられる。
そこへ、背後から悠司が再び腰を突きつけてきた。
「ああんっ!」
尻肉がむっちりと押され、さっきとは違う角度で、膣と子宮が刺激される。

正常位の時以上に、悠司のペニスは腰にぴったりと当たってきて、深々と女体を突き上げる。
「ああ、良いです。ご主人様のおちん○ん、わたくしの中に、入ってきてますぅ」
快感にこらえるようにして、細い指先が、芝生の芝をむしる。
(ああ、気が変になりそうだ……)
もはや、自分が誰であったか分からなくなっている所へ、口元の声とは違う、天上から響くような声が、克彦に届いた。
(どう、この体、気持ち良いでしょ? 体だけでなく、心もゆだねれば、もっともっと気持ち良くなれるのよ)
(お前は、誰だ?)
(わたしは……まだ名前は無いわ。これからサキュバスになったら、ご主人様に名付けてもらうの)
(サキュバス……)
快感にぼんやりとした頭で、克彦は考える。
そういえば、サキュバスの卵ってやつを、埋め込まれたんだなあ、と。
(もう、あなたは指一本動かすことが出来ない。あなたに残っているのは意識だけ。だからわたしと、融合しましょう)
(融合?)
(身だけではなく、心もすべて、ご主人様に捧げることよ)
(……それじゃあ、俺はあいつのものになるって言うのか? そんなのは嫌だ)
(嫌って言っても、あなたの体はもうわたしのものなのよ。あなたは、何もすることができない。わたしの体に閉じこめられたまま。それだったら、いっそ一つになりましょう。そうすれば、今なんかとは比べものにならないぐらいの、快感が味わえるのよ)
(今よりも、気持ち良い?)
克彦の心が、ぴくり、と揺れる。
今でさえ、これまでに体験したことの無い快感を得ているのだ。それよりも、遙かに上回る快感と言ったら、どのようなものなのだろう。
果たしてそれに、自分が耐えられるのだろうか?
ぼんやりとした中でも、悠司によるバックからの責めは続いていた。
「ああっ、ご主人様。良い、気持ち良いですわっ。
もっと、もっと激しくしてくださいませ。わたくしの体、弄んでくださいませ」
「ああ、分かった」
言った悠司の指が、結び合っている股間の下へと伸びた。探るように動いてから、目指すべき、小さな突起へとたどり着いた。
男の太い指先が、デリケートな部分を弄ぶ。
「ああ、そこ、良いです。ご主人様の指、気持ち良い……」
女の最も敏感な場所を刺激されて、女体は歓喜に身をくねらせる。
その動きは、克彦へも伝わってきた。
(ああ、気持ち良い……女の体って、なんでこんなに気持ちが良いんだ……)
荒波に揉まれるようにして、克彦の意識は、消し飛ばされそうになっていた。
(そうよ。女の体は、気持ち良いのよ。そしてサキュバスの体は、もっと気持ち良いのよ。女の体なんかじゃ……ううん、人間じゃ耐えられないぐらいの、快感になるのよ)
(人間なんかよりも、もっと……)
こくり、と克彦は頷いた。
墜ちた。
人間の世界から墜ちた。
犯された。
サキュバスに、身も心も犯された。
そしてそのまま、悠司にも犯され続けていく。
「もっと、激しく突いて下さい。
く、下さいませ。ご主人様の精液を、下さいませ」
「行くぞっ。行くぞっ」
悠司は、女の腰を掴んで、乱暴にペニスを突き立ててくる。
そしてそれが、最奥まで犯してきた時、
「あぁぁぁーーーっ!」
悠司の意識が、すべてが、快感にかき消された。

女の体へ、三度の変化が起こった。
頭の先から、鋭い角が生えてくる。
背中からは、ツバサが生えてくる。
尻の上からは、尻尾が生えてくる。
「あはぁ、ああぁ、あはぁっ……」
自らの変化に、女は身悶え続けた。
自分が人外のものへ変わっていく。
妖女サキュバスへ、変化していく。
体が変わる度に、喘ぎ、身悶える。
背後には、主人になる人物がいる。
主人の声を、サキュバスは聞いた。
「体が変化したってことは……どうやら人格が融合したみたいだな」
その姿は、むしろさっきよりも大人びた様子はなくなり、ボーイッシュな女の子を思わせるものだった。
ちょこんと膝立ちになり、人差し指を加えつつ、物欲しげな顔で、サキュバスは主人の顔を見詰めている。
「ご主人様ぁ……ボクに、もっとエッチなこと、してください」
「ふうん。こういう人格になったか。ちょっと男の心が残っているかな」
言葉遣いからそう感じるものの、体つきは完全に女のものだった。
そして、角、羽根、尻尾と、その部分はサキュバスのものだった。
「それじゃあ、お前に名前を付けてやろう。
エミー、ってのはどうだ?」
前から考えていたらしく、悠司は、すぐに名前を口にした。
「エミーだね。良い名前だよ。ありがとう、ご主人様」
言ってエミーは、悠司に抱きついてきた。
「それじゃあ、エミーにはご褒美をやろう。ほら、見てごらん」
そう言って悠司が指を鳴らすと、校舎の影から、校舎の影からは、十数人の男達が、ぞろぞろと歩いて近づいてきた。
どの顔も、夢の中にいるようなぼんやりとした表情をしているものの、その目は性欲に飢え、ぎらぎらとしている。
「ほら、サキュバスとしてのエミーの臭いが、男を引きつけたのさ。それじゃあ、さっそく、全員から精を搾り取ってやるんだ」
「うん、ボク、頑張るよ」
そう言うエミーの周りを、男達が取り囲んだ。そして、誰からともなくズボンを下ろし、全裸になった。
「それじゃあ、まずは君からっ!」
仔猫がじゃれるようにして、エミーは一人の男に飛びついた。
芝生の上へと組み敷き、騎乗位のままに、腰をそろりと下ろしていき、男のものを飲み込んだ。
「ああ、おちん○ん、気持ち良いっ!」
ぐいっ、と腰を下ろしてから、エミーは男の胸板へと手を当てて、うっすらと目を開き、自らの股間が生み出す快感に酔いしれた。
「ああ、凄いっ。男なんかよりも……女よりも……人間なんかよりも、この体、ずっと敏感だっ!」
歓喜に震えつつ、エミーは腰を前後へと揺さぶった。
「ねえ、みんな。見てるだけじゃなくて、もっともっと、ボクを犯してよ。ほら、後ろの穴が空いているよ」
言ってエミーは、尻たぶを広げて、菊門をさらけ出した。
男の中の一人が、後ろからエミーの中へと入った。
サキュバスとしてのエミーの体は、本来は排泄するはずの場所もで、男のものを易々とくわえこんだ。
「ああん、すごい、前と後ろからなんて……」
男二人がかりで突き立てられるようにして、エミーは腰をグラインドさせる。
だが、それもわずかのことだった。
「ううっ、出る」
男の一人が声を漏らす。もう一人の方は、射精しないようにと歯を食いしばっているため、声を出すことができない。
「ねえ、出して、出してよ。ボクの中に、精液、思いっきり出して」
言うなり、エミーの膣と尻穴の肉が、ひくひくと震えた。
それは、蛇が獲物を飲み込み、胃へと引き込もうとするかのように、男達には思えた。
うう、という呻き声を上げて、男二人が射精する。
「あはっ、ボクの中に、精液、いっぱい入ってくるぅ」
サキュバスの襞肉に刺激されてか、それはこれまでに射精したほどの無いぐらいに、大量に放出された。
どぱぁ、と白い粘液が、膣と尻の穴から溢れ出す。
「ああん、もったいない」
言ってエミーは、手を伸ばして溢れ出た精液をすくい取り、口元へ持って行き、ぺろり、と舐めた。
「あは、とっても美味しい」
にこり、と笑いつつ、指先についた精液を、丹念に舐め取っていく。
「こんどは、ボクのお口に、直接ちょうだい」
前と後ろに男をくわえこんだままに、エミーは三人目の男のものをしゃぶり始めた。
一分もしないうちに、エミーの口内で、ペニスが爆発する。
「ん、ん……んくっ、んくっ……」
こくり、こくり、と飲み干していく精液の味は、甘露だった。
男の体液がこんなに美味しいものだとは、人間の時には思うことなど無かった。
「もっと、もっと、精液ちょうだい。ボクに精液、ちょうだいよ」
幼さと艶やかさが同居する声の響きに誘われて、二人の男が近づいてくる。
エミーは両手で、男のものを掴み、左右の手で器用に手コキをする。
舌先以上に器用な指先は、二人の男を、同時に絶頂へと導いた。
「ああ、出る、出てる。白くて濃くって、どろどろした精液、いっぱい出てるぅ」
肌に浴びせかけられた精液は、肌を通してエミーの中へと吸い込まれていった。エミーの肌は、ますます磨きが掛かり、きめ細かになっていく。
変化していくのは、肌触りだけではなかった。
「ねえ、吸って……ボクのおっぱい……吸って」
甘えるような言葉に、一人の男がふらふらと誘われる。
尖った乳首へ口を含め、赤ん坊のようにちゅうちゅうと吸いたてると、そこから甘い体液が溢れてきた。
片方が吸われたのに刺激されてか、もう一方の、空いた方の乳首から、白い乳液が、たらたらとこぼれ落ちていく。
媚薬の混じったサキュバスの母乳は、吸っている男を興奮させるだけでなく、辺りの空気に混じって、男全員を狂わせた。
穴という穴へと男が押し寄せるのを、エミーはなだめつつ、一人一人、精を搾り取っていくのだった。
「うふっ、サキュバスの体って、楽しい」

全員の精液をすべての穴で何度も吸い取り、男達全員がぐったりとする中で、エミー一人が艶々としていた。
そんな中へ、それまで高みの見物をしていた悠司が近づいてくる。
「エミー、綺麗になったな」
「えへへ、嬉しいな。ご主人様」
「それじゃあ、もう一度、お前を楽しませてくれ」
「うん、ボク、ご主人様のおちん○んが、一番大好き」
子供っぽい笑みを浮かべつつ、エミーは、女の肉襞を自らの指先で左右に広げて、仰向けになっている悠司へと覆い被さっていった。
「ん……あはっ、ご主人様の。素敵」
すっぽりと悠司のものをくわえこんだまま、エミーはストリップダンサーのようにして、くなくなと腰を動かす。
「どうだ、エミー。お前の体、気持ち良いか?」
「はい、ご主人様が作ってくれたこの体、すっごく良いです」
見せつけるようにして、エミーは大きな乳房を、両手で持ち上げて、深い谷間を作った。
「そうか。それじゃあ、もっと楽しませてやろう」
言うなり悠司は上体を持ち上げて、エミーの尻尾を掴んだ。
先端が亀頭のように膨らんだそれを、エミーの尻穴へと、ぐいっ、と突っ込む。
「ああっ、すごい、気持ち良い」
サキュバスの本能に従って、エミーはくねくねと自らの中で尻尾を動かす。
「ボクの尻尾ちん○んが……ボクの中で暴れてるぅ。
凄い、凄く気持ち良いよ。おちん○んとおま○こ、両方とも気持ち良い」
尻尾が与えてくれるペニスの快感は、どこか懐かしさが感じられた。
そんなエミーをせかすようにして、悠司は腰を突き上げた。
「ああん。ご主人様のとボクのが、中でぶつかっている」
上下に揺さぶられていたエミーの体を悠司は腕を引っ張って引き寄せて、右手を首筋に回してキスをしつつ、左手で乳房を揉みしだく。
「ん、んん……ん、んっ!!!」
エミーの全身が、びくり、びくり、と震え始め、その尻尾が、丸くしなった。
その瞬間、悠司は腰を引き、エミーの体を持ち上げる。
尻穴に入っていたエミーの尻尾を引き抜き、さっきまで自分がペニスを入れていた膣へと押し込んだ。
「すごぉい、ボクのおちん○んが、ボクのおま○こに入ってきて、暴れてる……
ああ、出るっ、出るっ、来るぅぅぅ!」
膣、尻、口、そして全身を通じて集められた男の精液が、エミーの尻尾の中を流れ、そして再びエミーの中へと入り込む。
「ああ、ボク……ボクの中で、射精してるぅ……」
自らの股間へと自らの尻尾を突き立てつつ、身悶えしながらエミーは自らの乳房を揉みしだいていた。
「ああ、入ってくる、精液、ボクの中に、入ってくる……」
がくり、と仰向けになって息を荒げていたエミーだったが、自らの体が、またしても変化していくことに、驚愕して目を見開きいた。
それと同時に、次はどんなことが起こるのだろうかという好奇心にも包まれていた。
「ああ、ボクのお腹が……」
みるみるうちに、エミーの腹が膨らんでいく。その様は、妊婦がだんだんと身ごもっていく様を、早送りしているようだった。
あっと言う間に、エミーの腹は、臨月のそれになった。
「ああ、ボクの中で、暴れているよぉ……ああ、お腹が破裂しそう。生まれちゃう……」
途端、エミーの体に陣痛が走った。その痛みは、すぐさま快感へと変えられ、喘ぎ声を上げる。
「ああ、良いよ。生まれるのっ、すごい気持ち良い。ボク、ママになるんだね」
エミーの膣口が、ぶわりと膨らんだ。
そこから出てきたのは、つるりとした、白い大きな卵だった。
「う、生まれるぅ!」
ころり、とエミーの胎内から、卵が落ちる。
そして空気に触れるなり、それは分裂しつつ、小さくなっていき、ついにはうずらの卵サイズになった。
そのうずらの卵を剥いたようなものに、エミーはなんとなく見覚えがあった。
広げられた股間の合間に置かれた、十数個ある小さな卵を悠司は手にした。
そして、にやりと笑った。
「エミー。これで、お前の仲間を増やしてやるぞ」
「嬉しい。ボクに、子供ができるんだね」
「ああ、子供でも孫でも、何人でも作ってやるぞ」
言われてエミーは、にこりと笑うのだった。

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